もっと俺を欲しがって?
ぎょえええええ推しに!この学校の四大推し(king4)の一角に!!!
名前を呼ばれたんだけどもっ!!!(しかも微笑み付き!!!)
生まれてから何百回、何千回と自分の名前を呼ばれてきたけど、こんなに自分の名前を尊く感じたのは初めてだ。
し・か・も!“有愛”が“ゆあ”って感じの発音でかわいい~♡♡♡
「何ニヤけてんの?」
不思議そうな神子戸様に、慌てて大量放出していたニヤけを引っ込めた。
「い、いえっすみません!ちょっと忘れ物をしてしまいまして取りに参りました!」
「ふーん」
すごく興味なさそうな神子戸様の返事を聞きながら、ゴソゴソと机の中を探った。
あったぁ~!理科の実験ノート!これがないと明日までの課題ができないところだったんだよぉ~っ!
ホッと胸を撫でおろして一瞬だけノートに向けていた視線を再び神子戸様に戻す。
神子戸様は当然もう私なんて見てなくて、気だるそうにスマホをいじっているところだった。
もしやさっきの女子に、喧嘩の謝りライン、とか…?
「あ、あのー」
気になる…めちゃくちゃ気になる…さっきの女子が
「さっきの、彼女さん…ですか?」
彼女なのかどうか!!!