もっと俺を欲しがって?
ぜんぜん好きじゃない、って…
「じゃっ、じゃあ神子戸様は、好きじゃない人とでも、アーユーコトするってことですか!?」
「あーゆーこと?」
なんで神子戸様が喋る言葉はみんなひらがなで聞こえるんだろう。
「だってあの女の子、ふっ、服、脱いでましたし…!」
「あー、そうだっけ?」
「そうだっけって…神子戸様はそれ見て何も思わないんですか!?」
「思わない?」
神子戸様は一瞬きょとんとして、だけど「あー」と間延びした声を出し
「思ったよ?なんか、脱いでるなーって」
「脱いでるなって…他には!?」
「他?
あー、肌、肌色だなって」
「………」
そりゃ肌は!!肌色でしょうよなんせ肌の色と書いて肌色というんですからねっ!!!
「…なんで息切らしてんの?」
内心の大量ツッコミで忙しく息を切らした私を、神子戸様が心底不思議そうに見つめていた。