もっと俺を欲しがって?
「え~、私はけっこう戸澤いいと思うけどなー。なんだかんだいい奴だし、野球もがんばってるし!それに…」
「それに?」
「神子戸澪よりは、現実的だし!彼氏候補として」
彼氏候補、って。
「なな何言ってんの小町!?神子戸様が彼氏候補だなんて恐れ多いっ!!」
「えー?だって有愛、好きになりかけちゃってんじゃないのー?」
「なってないよ!いや大好きだけど!それは推しっていうかファンとしてであって!それに」
「それに?」
“俺人の名前とか興味ないし、覚えらんないの”
昨日の、神子戸様の言葉を思い出した。
「神子戸様が恋愛不感症ってウワサ、ほんとだと思う。恋愛どころか、人にもあんまり興味なさそうっていうか…」
「そうなんだ」
「だから、いいの!神子戸様は私の神推し!
ちょっとでも関わりもててもう我が人生に悔いなし、だよ!!」
残りの高校生活も、見れるうちに一生分神子戸様を目に焼きつけておこう!
残りのJKライフ、神子戸様に捧げるんだ!!