もっと俺を欲しがって?
――捧げてる場合じゃなかった。
翌日の昼休み。
私はついさっき返されたばかりの模試結果を前に、肩を落としていた。
そう、私は高3。つまり受験生。
家から一番近い、A大学を受験するつもりだ。
するつもり、なんだけど…!
判定、Dって…!
「この時期でD判定ってやばくね?」
隣の席から容赦なく人の心を抉ってくるのはデリカシー0の戸澤。
「ううう、うる、うるさい…!」
「声震えてんぞ」
「だからうるさい!」
ああーっ、どうしよう!このままじゃ親に志望校変えろって言われる、絶対!