もっと俺を欲しがって?
ゆっくりと、意識覚醒イケメンの長いまつげに縁どられた瞳が開く。
「……あんた、にんげん?」
「……は?」
はっ!やばい!天下のking4になんという口の利き方!!!
だけど「人間?」なんて生まれてはじめての質問すぎてついっ!!!
「に、人間です!!!」
「…ふーん…おんな?」
「へ!?」
お、女!?どう見ても女子の制服だしこいつバカ…じゃない、もしかして神子戸様って少々天然でいらっしゃる!?
と思いつつ
「女です!!!」
心して答える。
「……ふーん」
興味なさそうな声と一緒に、またゆっくりとまぶたが下りた。
「えっちょっ大丈夫ですかー!!!まっ待っててください今すぐ救急車をっ…!!」
「ほんとうるさいねあんた」
目を閉じたまま、神子戸様が感情のない棒読みでそう言った。
「せっかく寝てたのに…邪魔すんなよ」
「え!?寝てた!?」
「そ。あそこで」
目を閉じたまま神子戸様が指さされたのは、すぐ後ろにある大きな木。
えっ…寝てたの!?ここで!?
じゃあ神子戸様は空からじゃなくて木から落下してきたってこと!?