もっと俺を欲しがって?
「え…」
受け取ってくれるんだ…!!
ホッと胸を撫でおろすと同時にドン引きされなかったことに内心喜びの舞を舞い狂う私の前で
なぜか上半身だけ起こした神子戸様が
「あ」
そのお口をなぜか、文字通り「あ」の形にあけて待っている。
こ、これは、まさかっ…
『あーん』待ち!?
「ええええええ!!!!」
思わず絶叫すると、神子戸様が
「ねえ、早くしてくんない?」
と少し眉をひそめたので、私は慌ててクッキーの個包装を破ると
「…し、失礼つかまつりますっ…!!」
恐る恐る、いちごクッキーを神子戸様の口の中へ投入した。