【新作】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜


 スリーデイズはアップルパイだけではなく、実はプリンも開発をしていたのだ。 わたしもプリンの開発に少しだけお邪魔したことがあるけど、滑らかな口溶けの美味しいプリンが出来たとみんな喜んでいた。

「スリーデイズのスイーツ部門も、いよいよ始動するのね。……さて、わたしたちも負けてられないわね。頑張らなきゃね」

「はい。頑張りましょう」

 いよいよアップルパイ開発も佳境に入ってきた。母のアップルパイをヒントに生み出した最高のアップルパイ。
 そんなアップルパイがもうすぐみんなの元へ届けられる日が近付いていると思うと緊張するし、ドキドキする。でもワクワクして、胸の高鳴りが止まらない。
 
「あ、すみません。わたしはここで失礼します!」

「お疲れ様でした」

「お疲れでした!」

 わたしがアップルパイ開発を手伝える時間は、遅くても午後十八時までなので、わたしは時間になったので帰ることにした。
 大翔さんは今日は会食があるとのことで、夕飯はいらないとメッセージが入っていた。
 大翔さんがいない夜はとても寂しくなるけど、大翔さんはどれだけ遅くなっても必ず帰ってきてくれるから、わたしは大翔さんを信じられる。

 これからもわたしの未来には、大翔さんだけ。大翔さんとだから、明るい未来を作っていきたい。
 美味しいアップルパイを作って、大翔さんの門出をお祝いしたい。 大翔さんの夢が叶うのは、わたしも何より嬉しい。
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