【完結】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜
「ああ。 実は今日の会食、オガタ・カナデとの会食だったんだ」
「そ、そうなの……?」
あの、オガタ・カナデの店頭に……あのアップルパイが並ぶの?
未だに信じられない。……え?本当に?
「オガタ・カナデの方から、うちのアップルパイを販売したいって言ってくれたんだ。 スリーデイズでスイーツ部門を立ち上げた時、オガタ・カナデの方から声をかけてくれたんだ。 スイーツが完成したら、ぜひうちで販売してみないかって」
「オガタ・カナデの方から? すごいね、大翔さん」
オガタ・カナデの方から声をかけてくれるなんて、さすがスリーデイズの副社長だな……。
「オガタ・カナデ……実は俺の大学時代の先輩でさ。その頃からの付き合いなんだ」
「へえ、そうだったんだ。大学時代の先輩なんだ」
「ああ、俺尾形先輩に言ったことがあるんだ」
「へ?なにを?」
そう問いかけてみると、大翔さんは「俺、いつかスリーデイズでスイーツ部門を立ち上げたいって話をしたんだ。 その時、尾形先輩はじゃあその時は、俺が大翔の作ったスイーツを俺の店で販売してやるって約束してくれたんだよ」と嬉しそうに話してくれた。
「そっか。 じゃあそれが成功したら、二人ともお互いに夢を叶えるってことになるんだね」
「まあ、そうなるな」
お互いの夢を叶えるなんて、すごいな……。約束した夢が叶うなんて、生きてきた中で一番嬉しいに決まってるよね。