【新作】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜


 わたしが挨拶をすると、みんなは「はい!」や「絶対にやり切りましょう!」と返事をくれた。

「由紀乃、一緒に頑張ろう」

 大翔さんが笑ってくれるから、わたしは「うん、よろしくね副社長。 スリーデイズの今後の未来は副社長にかかってるんだからね」と伝えておいた。

「おい、プレッシャーを与えることを言うな」

「ふふふ。……きっと大丈夫だよ、うまくいくから」

「そうだな。うまくいくよな」

 わたしは大翔さんに「もちろんだよ。だってあのオガタ・カナデだよ? 信頼しかないでしょ」と笑った。

「そうだな。あのオガタ・カナデだもんな」

「そうだよ。あのオガタ・カナデだもん」

 成功しか見えないよ。

「じゃあ皆さん、早速イベント会場へと向かいましょう!」

「了解!」

「はい!」
 
 わたしたちは、早速忘れ物がないかを確認した後、荷物を持ちイベント会場へと車で向かった。


* * *


「うわあ……ここがイベント会場?」

 想像よりも広くて大きい会場だ。でもこれなら、何万人ものお客さんが来ても安心だ。
 ちゃんと導線を確保すれば、問題なく行ける。

「広いですねえ」

「本当にねえ……さすがオガタ・カナデね。 こんなに大きい会場を確保するなんて」

「本当ですね」

 イベント会場には早速複数のスイーツキッチンカーが到着し、イベントのための準備を始めていた。

「ではわたしたちも、準備を始めましょうか」

「はい」
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