【新作】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜


「えっ、でも……!」

 大翔さんが目立ってしまうと、大混乱を招きかねない気が……。

「大丈夫だよ、由紀乃。俺はスリーデイズの副社長だぞ? 副社長自らスイーツの宣伝なんて、好感度爆上げだと思わないか?」

「こ、好感度……?」

 いや、それもちょっと違う気がしてしまう。……けど、大翔さんがスリーデイズをより有名にしたいという気持ちはよく伝わってくる。

「副社長、くれぐれも目立ちすぎないようにだけ、お願いします」

 わたしはスリーデイズの社員として忠告をした。

「わかってる。 由紀乃はスイーツの販売にだけ集中してくれればいいから」

「わかりました。 よろしくお願いしますよ、副社長。好感度ぜひ爆上げしてください」

 大翔さんはニヤリと微笑み「俺を誰だと思ってるんだ、スリーデイズの副社長だぞ? 宣伝なら任せておけ」と強気な発言をしている。

「では任せましたよ、副社長。 わたしは準備してきますね」

「頑張れよ、リーダー」

「任せてください」

 わたしたち夫婦が協力してやっていければ、きっとスリーデイズはもっと有名になる。
 あのハートのアップルパイが大好評で常に開店前から行列を作っているのも、スリーデイズの宣伝のおかげだ。

 スリーデイズが宣伝に力を入れてくれているおかげで、スリーデイズのアップルパイは看板スイーツとして名を馳せるようになった。
 日々の努力のおかげで、あのアップルパイはさらに進化した。
< 162 / 191 >

この作品をシェア

pagetop