【完結】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜

 
 片山さんがそう伝えると、みんなは「はい」と頷いていくれた。

「早速で悪いんだけど、新メンバーを分担して振り分けるわね」

「わかりました」

 冷凍スイーツ部門に特に注力をしたいわたしたちは、冷凍スイーツ部門に三人を入れた。
 残りの人たちはチルドスイーツ部門と、仕入れ担当に振り分けた。

「じゃあみんな、今日からこのメンバーでスリーデイズのスイーツ部門を作っていきましょう」

「はい!」

 冷凍スイーツ部門では、現在新しいスイーツの開発の真っ只中だ。お取り寄せスイーツの案がまとまりつつあるので、後は落とし込んでいくだけになった。

「皆さんは今日、会社の中を見学していってください。 どこに何があるかを把握してもらうために、片山さんが案内してくれますので」

「わかりました!」

「ありがとうございます!」

 やっぱり若い子のエネルギーはすごいな。明るくて活気が出る。

「あ、あの……リーダー」

「はい? どうしましたか?」

 そんな中、わたしに話しかけてくれたのは一人の女の子だった。
 
「あの、わたし……リーダーのファンなんですっ!」

「……えっ? わ、わたし!?」

 突然わたしのファンだと言われて、ビックリしてしまった。

「はい。……実は、あの時のスイーツイベントにわたし、友達と行ったんです」

「本当に? あのイベントに来てくれたの?」

「はい。あのパフェ……すっごく美味しかったです」

「本当? 嬉しいな。ありがとう」
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