【完結】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜


 あのパフェは本当に食べた人からも好評で、定番化してほしいという声も上がったくらいだった。
 定番化にしてほしいという声をもらえるのは、本当にありがたいし、そういう声を聞くのはわたしたちの明日の活力になる。

「わたし、あの美味しいパフェを作ったリーダーと働けて本当に嬉しいです。 これから一生懸命頑張ります!」

「うん、これからよろしくね」

 こうして頼もしい仲間を迎えたわたしたちは、再び新しいスイーツ作りに費やすことが出来るようになった。
 スイーツを作るための材料も産地にこだわっているのも、スリーデイならではであって、産地の一つ一つをよく見極めて実際に価格や仕入れ数なども交渉しているおかけで、いいスイーツを作れている。
 まあそれも全部、結局は副社長である大翔さんのおかげなのだけど。

「片山さん、これ味見してもらえますか?」

「OK。わかったわ」

 わたしたちのスイーツ作りは正直始まったばかりではあるけど、人数も揃ったのでしばらくは新作スイーツの開発に専念出来そうだ。

「リーダー、この後打ち合わせじゃない?時間大丈夫?」

 ふと腕時計に目をやった片山さんからそう言われたわたしは、自分の腕時計に目をやり時間を確認して「あ、やばい!」と口にした。

「すみません、打ち合わせ行ってきます!」

「行ってらっしゃい!」

 わたしは別室で打ち合わせがあるため、タブレットや資料を手に開発室を出た。


   
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