【完結】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜
【エピローグ】

最高の幸せはこれから家族三人で



「ただいま」

「大翔さん、おかえり。 今日もお仕事、お疲れ様でした」

「ありがとう、由紀乃」

 わたしは大翔さんに「先にご飯食べる?」と聞くと、大翔さんは「ああ、そうするよ」と答える。

「今日の夕食、大翔さんのリクエストのチキン南蛮にしたよ。後豚汁とピリ辛キュウリ」

「お、チキン南蛮は嬉しいな」

「すぐ用意するね」

 あれから気が付けば、一年が経っていた。 一年間色々とあったけれど、無事にオンラインショップでのスイーツ販売にもこぎつけることに成功した。
 そしてスリーデイズのオンラインショップでも自慢のアップルパイをハーフとホールでの販売も開始したところ、これがまた大反響なのだ。

 大人気のためオンラインショップがサーバーダウンしてしまうことがあり、お客様には迷惑をかけてしまったが、無事にサイトも復旧しまた販売が出来るようになった。
 思わぬサーバーダウンにわたしたちもてんやわんやでバタバタしてしまったが、サーバーに強いスタッフがいるおかげで割とすぐにサーバーは復旧することが出来たのも良かったと思う。

「お、チキン南蛮美味そうだな」

「ふふふ。正直、自信作」

「そうか。 よし、食べよう」

 二人で「いただきます」と手を合わせると、大翔さんは早速出来たてのチキン南蛮に手を伸ばす。
 パリパリというチキンの音が、口にした瞬間にいい音を奏でている。

「うん、美味いっ」

「でしょ? 自信作だからね」

「本当に美味いよ。最高だわ」
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