【完結】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜
「大丈夫よ。副社長からの伝言で、予算はいくらでも費やしていいとのことだから」
天野川さん……。予算いくらでもいいって、すごすぎるんですけど……。やっぱり株式会社スリーデイズの副社長って、すごいんだ。
わたしはそんな副社長の妻になるんだな。……まだ全然、実感がない。
「いくらでもって……。さすが副社長ですね」
「すごいわね」
「とりあえず、みんなの案をまとめてみましょうか」
ホワイトボードにみんなが出した案を、片山さんが書き出していく。
「……こんな感じ、かしらね?」
「ですね」
「ではこの中から良いと思ったものを、選んでいきましょうか」
出た案の中には、わたしの出したアップルパイの他にチーズケーキ、プリンなどの他に、わらび餅やおまんじゅうなどの和菓子などの案も出た。
だけど悩みすぎて、決められない……。
「ーーーでは協議の結果、森原さんのアップルパイに決定します」
「えっ!? ほ、本当ですか!?」
まさかの、わたしの作りたいアップルパイが採用されてしまった……。
嬉しい気持ちもあるけど、なんだか皆さんに申し訳ないな……。