【完結】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜


 天野川大翔は、冷凍食品を取り扱っている食品会社【スリーデイズ】の副社長だ。
 でもテレビで見るよりもイケメンだったし、顔も整っていて、肌も美しかった。
 それに背も高くスラッとしていて、顔が小さかった。
 驚いたな……。ここにあの天野川副社長がいるなんて。

「にしても、いいニオイだったな……」

 なんかこう、天野川大翔のニオイに一瞬頭がクラっとしそうだった。
 理性が崩れるかと思ったくらいだ。

「……って」

 なんでわたし、そんなことを考えてるんだろう……。やっぱり目の前に有名人とかがいたからかな?

「それにしても、美味しいパンケーキだったな」

 とても美味しくて、幸せだった。やっぱり甘いスイーツは人を幸せにする。
 イヤなこととか辛いことがあったとしても、スイーツを食べれば笑顔になるし、幸せな気持ちになる。
 スイーツは、人を幸せにする魔法だ。スイーツ好きにはたまらないひと時だ。

「あ、あれは、天野川大翔……」

 交差点の巨大なモニターに映し出された天野川大翔を見て、さっきのことを思い出す。

 あれがわたしと天野川大翔との出会いだった。
 そしてまさか、あんなことを言われるとは……。この時は想像もしていなかったのだけど。
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