【新作】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜
「す、すき焼き……ですか?」
「ああ、ここのすき焼きは絶品なんだ。肉も美味い」
そ、そうなんだ……。ってことは、大翔さんの好きな食べ物はすき焼きってことだよね?
そっか……。大翔さんはすき焼きが好きなんだ、初めて知ったよ。
「美味しそう……」
「いい香りだな」
「……めちゃくちゃいいニオイします」
すき焼き独特の甘辛い、いい香りが部屋いっぱいに広がる。
「ちなみにこの肉は、最高級のA5ランクの霜降り肉だ」
「ええっ!? し、霜降り肉……!?」
しかもA5ランク……!? うわ、それはヤバすぎる……!
最高級と聞くだけで、テンションが上がる。
「ほら由紀乃、食べよう」
「う、うん。……いただきます」
器にお肉と野菜を取ってくれた大翔さんは「由紀乃、遠慮なく食べてくれ」と言ってきた。
わたしはお箸を持ち、卵にお肉を絡ませて口の中に運ぶ。
「ん、美味しいっ……!」
なにこれ、めちゃくちゃ美味しい! お肉柔らかい……!
「な、美味いだろ?」
「めちゃくちゃ美味しいです。こんなに美味しいお肉、初めて食べました」
美味しくてヤバイ……。