【完結】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜
【二度目の再会でまさかの……】
え、これってプロポーズですか……?
それから一ヶ月が経った時のことだった。
「いらっしゃいませ」
「すいません、一人なんですけど……空いてますか?」
「すみません、今ちょうど満席で……。テラス席でしたら空いていますが、どういたしますか?」
「……じゃあ、テラス席でお願いします」
その日は三連休の中日ということもあり、お昼時のカフェは混んでいるのか、店内は満席状態であった。 テラス席なら空いてるとのことだったので、わたしはテラス席に座ることにした。
今日は気分転換にスイーツを食べながら、外で仕事をすることにしたのだった。
「こちらの席にどうぞ」
「ありがとうございます」
イスの下にあるカバン入れにカバンを入れ、ノートパソコンと資料を開く。
「ご注文お決まりになりましたら、こちらのボタンでお呼びください」
「分かりました」
まずはメニューを開いてホットの紅茶を注文した。食べ物は後ででいいと思い、まずは資料に目を通していく。
「はあ、全然ダメだ……」
わたしはごく普通のOLだ。毎日上司から仕事を押し付けられ、毎日ため息ばかりついている。
そんな日々ばかりなのだ。