【新作】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜


「ごちそうさまでした」

「美味かったな」 

 朝食を食べ終えたわたしたちは、キッチンに食器を片付けた。

「由紀乃、この後二人で出かけないか?」

「え? お出かけ、ですか?」

 大翔さんと二人でお出かけ……。なんか緊張する。

「ああ、せっかくの休日だ。二人でどこかに出かけよう」

「……はい。 行きたいです」

 これって一応……デートってことで、いいのかな?

「今日は由紀乃を連れていきたい所があるんだ」

「……連れていきたい所?」

 どこだろう?なんか気になる……。
 
「ああ。俺の大切な場所に連れていきたいんだ」  

「大切な……場所?」

「そう」

「……それは楽しみです」

 大翔さんの大切な場所がどこか気になる。一体どんな場所なんだろう……?

「じゃあもう少ししたら支度して、出かけようか」

「は、はい」

 今日はどんな服を着ていこうかな……。これって一応、デートってことでいいのかな?
 ……てもデート?って言われると、なんか恥ずかしい気がする。

「なあ、由紀乃」

「はい?」

「帰りに美味しいスイーツでも、食べて帰ろうか」
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