【完結】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜
「あっ……」
自分で思いがけない声が出てしまい、思わず口を手で覆った。
な、何、今の声……? まるで違う人みたいだった。恥ずかしい……。
「由紀乃、声我慢しないで」
「で、でも……」
ダメ……恥ずかしい。 だってわたしじゃないみたいだった。
こんなの無理だよ……。恥ずかしくて死にそう。
「もっと聞かせて、由紀乃の声」
「っ……大翔、さん……」
だけどわたしの身体は、素直に言うことを聞かなくて……。やっぱり抗うことは出来なかった。
「由紀乃、今からは俺だけを見ていろ」
「……はいっ」
そしてその数分後、わたしと大翔さんの身体はピッタリと重なり合っていた。
「あぁっ……ひろ、とさん……」
わたしの頭を大翔さんが優しく撫でてくれる。
「由紀乃、声我慢しなくていい」
二人分の身体の重みで揺れるキングサイズのベッドのスプリングが、ギシギシと激しく音を立てて揺れていた。
わたしは大翔さんの思うがまま、そして本能のまま甘く大翔さんの身体に抱かれていた。
わたしが意識を何度も手放しそうになると、大翔さんは両手をギュッと握ってくれていた。
「あぁっ……んっ」