【新作】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。〜アップルパイに愛を込めて〜
ホワイトボードに、一つ一つ改良するものを書き出していく。
リンゴの種類によっても、甘さ、水々しさ、硬さなども変わる。 リンゴの水分量が多いとアップルパイにした時にベチャッとなりやすく、食べた時のシャキシャキ感が残らない可能性だってあると、片山さんは言っていた。
「まず役割を分担しましょうか。 リンゴ選びをする人とパイ生地選び、二つを同時進行していきましょう」
「はい」
わたしと片山さんと、小野寺さんという女性スタッフさんがりんご選び。その他の人たちで、パイ生地選び、ということになった。
「まずわたしたちは、人気のリンゴを調べてピックアップしましょうか」
「はい」
小野寺さんがパソコンを開き、ネットを使いリンゴの産地や種類、糖度などをより詳しく調べていく。
「やはりリンゴ有名なのはふじ、つがる、ジョナゴールド……とかですかね」
よく見てみると、それ以外にもシナノスイート、早生ふじ、紅玉、世界一、未希(みき)ライフなどたくさんの種類があった。
その他にも王林、きおう、トキなど青りんごもある。
「……種類多くて、悩みますね」
「とりあえずいくつか発注しとく?」