スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜
「俺はルフィアと一緒に居たいんだ」
真っ直ぐな言葉に胸が高鳴った。
こうやってレイは私の心臓を制御不能にしてくるんだから……本当にやめてほしい。
けど、嫌じゃない。
「駄目か……?」
表情をコロコロと変えて、不安そうな顔をされたら断れるはずもない。
「いいよ。ただ、危ないことはしちゃダメだよ?」
「俺は危ない想いはしないから安心しろ」
言葉の意味を深く追求したかったけど、カイルさんに引っ張られるようにして、レイは仕事に取り掛かり始めた。
仕事の邪魔をしちゃいけないと、その場を退出した私は自分の部屋へと戻りながら、白虎をぎゅっと思わず抱き締めた。
――明日もまた、レイと一緒の時間が過ごせる。
そう考えたら、不思議と笑顔が零れて止まらない。
誰かに見られたらきっと一人でニヤつく変な人だと思われるかもなのに、この感情は溢れんばかりに出てきてしまう。
「ガウ?」
首を傾げて可愛らしい顔を覗かせてくる白虎に、この感情をお裾分けしたいくらいだ。