スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜
遠ざかる彼女を横目に、進み出したレイと共に廊下を歩く。
変に意識しすぎていつもどんな話をして歩いていたかド忘れして、口を開いては閉じるを繰り返してしまう。
「……いつも思っていたが、明るい色のドレスはルフィアによく似合う」
沈黙を破ってくれたレイの言葉は、またしても私の体温を上げる。
「あっありがとう。レイもいつも通り凛々しい、ね」
褒めてもらったから褒め返したけれど、無性に恥ずかしくて堪らない。
「照れたルフィアも可愛いな。ただ可愛らしい褒め言葉は二人きりの時にしてくれ。でないと、我慢出来なくなる」
いつにも増して積極的なレイの言葉に、いつの間にか仮面を被っていることに気づく。