スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜
「ルフィア様っ……!」
「ユ、ユートさん?!」
「どこに行こうと言うのですか?この私を置いて何処かに行こうなんてこと……考えていないですよね?」
「え、いや、その!」
「ユート邪魔。俺のルフィア様に触らないで」
「シエンさんまで……!」
シエンさんにぐいっと肩を抱き寄せられて、ユートさんの元から離れていく。
その直後、脳内に女神の声が響きスキルが発動する。
「もう離さないよ。ルフィア様」
「はあ」
「その手を離しなさいシエン。その美しき女性は私だけのものです」
「えっと?」
「いーや。俺とこれから二人で甘い時間を過ごすんだもんね?」
「御二方ばかりズルいです。僕だって――!」
次から次へと代わる代わる兵士達に耳元で囁かれたり、不意に顎を持ち上げられたり頬を撫でられたり、情報量が多すぎる。