スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜




「ルフィア様っ……!」

「ユ、ユートさん?!」

「どこに行こうと言うのですか?この私を置いて何処かに行こうなんてこと……考えていないですよね?」

「え、いや、その!」

「ユート邪魔。俺のルフィア様に触らないで」

「シエンさんまで……!」


 シエンさんにぐいっと肩を抱き寄せられて、ユートさんの元から離れていく。

 その直後、脳内に女神の声が響きスキルが発動する。


「もう離さないよ。ルフィア様」

「はあ」

「その手を離しなさいシエン。その美しき女性は私だけのものです」

「えっと?」

「いーや。俺とこれから二人で甘い時間を過ごすんだもんね?」

「御二方ばかりズルいです。僕だって――!」


 次から次へと代わる代わる兵士達に耳元で囁かれたり、不意に顎を持ち上げられたり頬を撫でられたり、情報量が多すぎる。



< 138 / 237 >

この作品をシェア

pagetop