スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜
「やっぱりレイは素敵な国王様ね。民のことを第一に考えて、国を動かしているんだもの。そんな国王様のために魔法を完成させて、より良い方向にこの国が進んでいくようにサポートするからね」
「ありがとう。ルフィアが傍にいてくれるなら心強い」
そういう彼の微笑む顔があまりにも優しくて、とてつもなく胸が切なくなる。
知らない感情に戸惑うけれど、彼を求めようとする気持ちばかりが溢れてきてしまう。
この気持ちは一体……何?
「そう言えば、ルフィア。詳しいスキルの効果が分かったぞ」
髪を撫でてくるレイの指から伝わる熱に、蕩けそうになるのを何とか我慢して、ようやく分かった私のスキル事情に耳を傾ける事に集中する。
「スキルが発動する効果範囲、それは感情の有無だ」
「感情……」
「ルフィアに対する感情がそこに関与すればスキルは発動せず、無効化はされない。本気の度合いによって、スキルが発動するかどうかが変わってくる」
なるほど、本当の恋愛感情がある人からのそういう事に対しては、私のスキルは発動しないという訳か。