スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜
願いの灯りを
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レイが城を空けて早三日が経った。
彼がいないこの城で、当たり前のように時間は流れていくばかりで、不安と恐怖に襲われるとそう思っていた。
「ハイネ!ブラッシングしよう」
「ガウ」
すっかり私に懐いたハイネは、私の声に反応してこちらへとやって来る。
締め切った窓の向こうで流れる風を眺めていると、私の元へとやって来たハイネに背中をどんと押された。
驚くことに両手で抱き上げることができる程の大きさだったハイネだけど、三日間でお座りをした状態でも私の目線に鼻先が来るくらいの大きさまで成長した。
のしのしとやってくるハイネには迫力を感じられるけど、顔にはちゃんと愛嬌も残っていていいバランスが取れている。
「いい子ね。日向ぼっこしながら気持ちよくなりましょ」
喉を撫でると嬉しそうに喉を鳴らすハイネは、大人しく私の傍に腰を下ろす。
手に持っていた櫛で、艶やかで柔らかい毛並みを更に整えるようにブラッシングしていく。
シュマ曰く、魔力を持つ白虎は周囲の魔力値に応じて成長を遂げる速さが異なってくるんだとか。
レイの城には様々な魔力が湧き出るように溢れているから、そのせいもあってこんなにも大きく成長したらしい。