スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜
婚約者として当たり前だとかそんな事言っておいて、レイは私のスキルを試していたのだ。
いらない事をして……って――そう言えば私、昨日からレイに対して、認めたくないけどドキドキしてる気がする。
まあ、色んな意味で。
スキルの効果について疑問に思ったのが顔に出ていたのか、レイは得意気な表情を浮かべた。
「ようやくルフィアも、自分のスキルについて少しは興味を示したようだな。魔法やスキル、その魅力は計り知れないものなんだぞ」
子供が何か楽しいことを発見したかのような、そんな目を向けないでよ。
興味じゃなくて、このスキルに嫌気がさしてるっていうのに。
「私で遊んでたの?」
「遊んでいたわけではない。重要な実験だ。ただ、腕を組み、目を合わせただけで分かりやすい反応があったのには、少し面白さはあったがな」
それを遊んでいるというのですよ、国王様。
類は友を呼ぶというくらいだ……セドリックの友達のレイにも、似たような所もあるのかもしれない。
セドリックの場合は本気で口説きに行ってるのかもしれないけど、レイの場合は私のスキルを験す実験をしているのだ。