スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜
ここに来て、常に誰かと一緒にいたから呼び出せずにいたけれど、レイが精霊を呼び出そうとしているんだから、きっと変な目で見られることはない……はず。
人には見えない彼を、誰も受け入れてくれない。
シュマと会話していても、それは周りから見たらただの大きな独り言。
変な子だと囁かれ辛かったけど、シュマはずっと私の傍にいてくれる大事な友達だ。
そんな彼を、もしかしたらレイなら受け入れてくれるかもしれない、その願いを込めてプレートの魔法石にいるシュマを呼んだ。
「んーもー!ルゥったら、ずっとボクを閉じ込めておくんだから、ひどいよー!あー狭いったらありゃしない」
「ごめんね。店と違って自由にさせてあげられなくて」
「いざって時、ルゥを守るために無理やり外に出るつもりでいたけど、見てる限りそんな心配なさそうだったから本当に暇だった」
「……ずっと見てたの?」
「そりゃあ、だってすることないんだもん」
これまでのあれやこれやを全てシュマに見られていたという羞恥心が顔に出ていたのか、ニヤリとした笑みを向けられる。
「アルドネにもちゃーんと教えてあげなくっちゃね」
「師匠には言わなくていい!その顔やめて!」
「何度も何度も、顔を赤く染めてたルゥはとっても可愛かったよぉ〜??」
いやらしく笑うシュマは、今まで閉じ込められていた恨みでも晴らすかのように攻撃を仕掛けてくる。