悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
見合いの席についてから、初めての発言がコレである。ゲーム通りとはいえ、この後の流れを考えると、失礼すぎて呆れ以外に言葉も浮かばない。
だが、相手は第二王子だ。伯爵令嬢として失礼のないよう適当に相槌を、と考えたところでエリオットが先に口を開いてきた。
「言っておくが今回の見合い、断れなかっただけでお前自身に興味はない」
牽制のように、トゲトゲとした口調で言ってくる。
彼の方から勝手に喋ってくれるのは有り難い。流れはゲーム通りであるし、ここは令嬢らしく慎ましげにして黙っていることにした。
「父上が縁談の第一候補として勧めてきたから、王族として従った。歳が近く、未来の王弟妃としての教養の高さ、家柄としての条件の良さも合ったのが、お前だったようだな」
興味は全くなかったからそこも知らん、とでも言うようなニュアンスで彼は言ってくる。その間も、視線を合わせる気さえなくよそを見ている。
アメリアは、ストーリーのまんまなんだなぁと思って待っていた。すると案の定、続いて彼の口から契約の前置きがされた。
「お前自身に俺が惹かれたわけではない。だが、いい機会だ。いっそ利用してやろうかと思って来たのだ」
本当に〝私〟のことが嫌いなんだなぁ。
手厳しい言い方をされたのに、アメリアは他人事のように思って彼の様子を眺めていた。
だが、相手は第二王子だ。伯爵令嬢として失礼のないよう適当に相槌を、と考えたところでエリオットが先に口を開いてきた。
「言っておくが今回の見合い、断れなかっただけでお前自身に興味はない」
牽制のように、トゲトゲとした口調で言ってくる。
彼の方から勝手に喋ってくれるのは有り難い。流れはゲーム通りであるし、ここは令嬢らしく慎ましげにして黙っていることにした。
「父上が縁談の第一候補として勧めてきたから、王族として従った。歳が近く、未来の王弟妃としての教養の高さ、家柄としての条件の良さも合ったのが、お前だったようだな」
興味は全くなかったからそこも知らん、とでも言うようなニュアンスで彼は言ってくる。その間も、視線を合わせる気さえなくよそを見ている。
アメリアは、ストーリーのまんまなんだなぁと思って待っていた。すると案の定、続いて彼の口から契約の前置きがされた。
「お前自身に俺が惹かれたわけではない。だが、いい機会だ。いっそ利用してやろうかと思って来たのだ」
本当に〝私〟のことが嫌いなんだなぁ。
手厳しい言い方をされたのに、アメリアは他人事のように思って彼の様子を眺めていた。