悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
頼もしいのはヴァレンティーナの方だ。アメリアは、「お嬢様っ」と呼びたくなる気高き令嬢に、緊張も解けてミッシェルのことを話した。
ヴァレンティーナ達は、時折、確認の言葉を挟みつつ話を聞いてくれた。
やがて、全ての話が終わった。聞き終えた女装の護衛騎士達、他の令嬢達、クラークやも見守る中、ヴァレンティーナが口を開いた。
「ご事情は分かりました。もし、ミッシェル様と第一王子殿下がご婚約されたしたのなら、わたくし達は全面的に応援するでしょう」
「ありがとうございます」
「ただ、問題が」
彼女は、相談役として、アメリアへ冷静な面持ちで告げる。
「クラーク様がおっしゃられた通り、ミッシェル様がご婚約されるには、大人達を納得させなければいけないと思います。彼女は療養生活が長く、それでいて表立っての活動もしておりませんから」
軽く片手を上げて述べた彼女は、先日のクラークより説明を続けた。
実のところミッシェルは、社交界では才女とも知られている。縁談は受け付けていないものの、現在も国内外で嫁入りを望んでいるところは多々あるという。
「王妃として政治の一部を担うことを考えると、そこは他の令嬢を凌ぐ大きな強みでしょう。昔から、一部の派閥に『未来の国王妃となれるだけの実力がある』と強く推薦され続けてもいるのです」
「そうなのですかっ?」
ヴァレンティーナ達は、時折、確認の言葉を挟みつつ話を聞いてくれた。
やがて、全ての話が終わった。聞き終えた女装の護衛騎士達、他の令嬢達、クラークやも見守る中、ヴァレンティーナが口を開いた。
「ご事情は分かりました。もし、ミッシェル様と第一王子殿下がご婚約されたしたのなら、わたくし達は全面的に応援するでしょう」
「ありがとうございます」
「ただ、問題が」
彼女は、相談役として、アメリアへ冷静な面持ちで告げる。
「クラーク様がおっしゃられた通り、ミッシェル様がご婚約されるには、大人達を納得させなければいけないと思います。彼女は療養生活が長く、それでいて表立っての活動もしておりませんから」
軽く片手を上げて述べた彼女は、先日のクラークより説明を続けた。
実のところミッシェルは、社交界では才女とも知られている。縁談は受け付けていないものの、現在も国内外で嫁入りを望んでいるところは多々あるという。
「王妃として政治の一部を担うことを考えると、そこは他の令嬢を凌ぐ大きな強みでしょう。昔から、一部の派閥に『未来の国王妃となれるだけの実力がある』と強く推薦され続けてもいるのです」
「そうなのですかっ?」