天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
そういうと羅刹は法術を使い私の体から子供を取り出した。
そして蘇生術をかけて子供を救ってくれた。
「天女様。可愛い女の子ですよ」
羅刹の腕から蓬莱の腕へ、子供が渡される。
延輝…私たちの子よ。
純白の翼をもった我が子が私を見て笑顔を見せた。
「…よく笑うところは延輝そっくりよ…」
この子ったら私よりも翼が白いわ…きっと美しく育つことでしょう。
でも…私はもう側にいられそうにないわ。
「天女様…」
終りゆく私の命に羅刹が悲しい声をあげた。
はやくこの子を魔界から出さなければ魔気病になってしまう。