天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
朱雀にゆっくりと人間界であったことを話す。
「天女!?白蘭が!?…だから魔帝陛下は八咫烏一族にあのような仕打ちをしたというのですか?」
「父上が天女にどれほどの想いが合ってあのようなことをしたのかはわからぬが、これで八咫烏の虚偽の理由がわかった」
八咫烏の残虐な光景は白蘭から感情を奪うほどの出来事だった。
白蘭が望んで忘れたことを私が再び思い出す必要はない。
「ですが白蘭は紅蓮様と両想いです!このまま天界の皇子と婚姻してもいいのですか?」
いいわけがない。
だが、私にはもう隣にいる資格はないのだ。
「白蘭も月影との婚約を了承している」
「それは紅蓮様のことを忘れているからでは」
「…もういいのだ」