天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


「ずぶ濡れじゃない!どれだけ外にいたのよ!はやく家に入って」


月影と白蘭の家に入るわけにもいかない。


「いや…」

「一晩中ここにいるつもり!?入らないと私もここにずっと立ってるわよ?」


そう言われ白蘭に従う紅蓮。


家に入ると白蘭が火を起こし髪を拭いてくれる。


…暖かい。


「一体どうしたのよ。こんな夜中に…」

「…」


白蘭に今すぐ言いたい。


月影と婚姻しないでほしいと。魔界でのことを思い出してほしいと。


あの頃のように愛していると言ってくれ…白蘭。


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