天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
気が付くと朝になっていた。
先ほどは冬だったのに外は春になっていた。
もう体も痛くない。
私どれくらい寝ていたのかしら。
ゆっくり体を起こし周りを見渡した。
狭い家。それに古い。ここは薬屋かしら。
カタンと音がして誰かが入ってきた。
青い衣に白い簪をさした美しい男だった。
男は私が起きていることに驚いたあと、すぐに笑顔でこちらに来た。
「白蘭。起きたか。体はどうだ?」
妙に親しげに話しかけてきて距離感が近い。