天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


それに香からは微かに術の匂いがする。何の術なのかは、わからないが。


薬師神の存在を確認するために今日は神籍簿を確認しにいくことにした。


神籍簿は魔界の神籍が記されている簿だ。神籍を持つ者と認められればここに名が記される。


神籍を得た者は力を得ると同時にその責務を全うしなければならない。


そして無理に名前を消されれば、神堕ちとなるのだ。


朱雀は呪神羅刹の森で見た全身から血を流す神堕ちを思い出し身震いした。


神籍簿を置いてある宮につき鳳凰の札を見せると、すんなりと中に入ることが出来た。


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