天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
まだ何か言いたそうな木蓮さんを無視し私は自宅に帰る道を急いだ。
木蓮さんったら恋愛話が本当に好きなんだから。
そう思いつつも白蘭も木蓮のことは実の姉のように慕っており好いていた。
月影は言葉通り必要以上に街の人と関わることはしなかった。白蘭も自然とそのようにしていたが、月影がいなくなってからは人と関わる楽しさを知った。
「白蘭!いい野菜が入ったよ!買っていくかい?」
「今日はやめておくわ!ありがとう」
そのため関わることで人脈が増えた。
「ただいまー」
「戻ったか、白蘭」
家に着くと先に帰ってきていた紅蓮が振り向いた。
「仕事見つかった?」
「ああ。候補が三つあるんだが…。」