天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
色々と話をしているうちに酒もどんどん進み気づいたときには白蘭が出来上がっていた。
「おい。白蘭大丈夫か?」
「大丈夫大丈夫!何も問題ない」
あんなに酒豪だと言っていたのに一瓶でこの状態とは…。
魔界でもそこまで強くはなかったが人間の白蘭は激弱だな。
「なんであなたはいつも黒い服ばっかなのよー!!たまには赤とか青とか着なさいよ!まるで魔界の烏妖怪よ!」
「…酔っているとはいえ散々だな」
面白いのでそのまま見守ることにした。
「皇太子だからって私は媚びへつらって敬ったりしないんだから!」
「ふっ…わかっている」
初めて会った時から白蘭は私の地位を見て特別視したりはしなかった。
「何がおかしいのよ!ちょっと、こっちにきなさい!!」
向かいに座っていた紅蓮に白蘭が自分の隣の席を指さした。