天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
んー、そういえば、そろそろ薪がなくなりそうだったわね。
「じゃあ、薪割りをお願いできる?」
「薪割りだな!任せろ!で、薪割りってなんだ?」
任せろと言った側から首をかしげる氷輪。
もしかして氷輪って…頭弱いのかしら…。
「いい?木を燃やしやすい大きさに割るのよ?わかった?」
「では、木が必要だな!わかった!!」
素直に言うことを聞いて頷く。そして急に走って裏の山に入っていった。
「ちょっ!どこいくの氷輪!?」
そして、すごい音と共に木が一本山から姿を消した。
まさか…。
予想は的中した。すぐに氷輪は大木をまるで獲物を取ったかのように誇らしい笑顔で担いできた。
素手で行ったのに…信じられない…。
驚くのと同時に白蘭は思った。
氷輪は間違いなく馬鹿だと。