天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


「そういえば人間界と違って真の姿を持っているって聞いたんだけど…」

「そうか!そういえば白蘭は今は人間だったな!私の真の姿は水狐だ」


水狐…?人間界の狐のような姿かしら。


「ちなみに兄上は龍だ!すごいだろう!」


龍か…。だから薬の袋も龍の柄なのかしら。


興味深く聞く白蘭に氷輪は果物を食べながら言った。


「見せてやろうか?」

「いいの?」

「天界では普段は見せないが白蘭はもう私の家族も同然だからな!見せてやる!」


そういうと氷輪は立ち上がって真の姿を見せた。


その姿は一見人間界の狐と同様だったが、その毛皮は水色で動く度に輝いていた。


「綺麗」

「そうだろう?」


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