天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
次の日、さっそく月影の指示した雷獣が水狐族の住居を襲い天后はそれを鎮めるために天宮を離れた。
それを見た後、月影は天宮に向かい天帝に拝謁した。
「父上にご挨拶を」
「ああ。月影か…」
「あの、義母上は今日はいらっしゃらないのですか?」
「今朝早くに出かけた。水狐族が雷獣に襲われたそうだ」
「そうですか…」
「月影…何か言いたいことでも?」
挨拶が済んでも下がらない月影に天帝は声をかけた。
それを待っていた月影は昨日の報告書を天帝に見せた。
「実は…父上に報告したいことが…」
「なんだ」
「こちらをご覧ください」