天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
歩いているといつもより視線を感じる。
なんだろう…。ひそひそとまるで悪口を言われているかのようだった。
私のことかしら…いや、悪口を言われるようなことはしていないし…。
以前、不気味な双子を見てから自意識過剰になったのだろうか。
あまり気にしないようにし、白蘭は食事処に入った。
「木蓮さん!今日も遊びに来たわ」
声をかけると再び王都の衛兵と話しをする木蓮の姿があった。
木蓮は白蘭の姿を見ると声は出さずに口の動きだけで「逃げろ」といった。
何かあったんだわ。
理解した白蘭がさっと店を出るも、それに気づいた衛兵に囲まれる。