天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~



歩いているといつもより視線を感じる。


なんだろう…。ひそひそとまるで悪口を言われているかのようだった。


私のことかしら…いや、悪口を言われるようなことはしていないし…。


以前、不気味な双子を見てから自意識過剰になったのだろうか。


あまり気にしないようにし、白蘭は食事処に入った。


「木蓮さん!今日も遊びに来たわ」


声をかけると再び王都の衛兵と話しをする木蓮の姿があった。


木蓮は白蘭の姿を見ると声は出さずに口の動きだけで「逃げろ」といった。


何かあったんだわ。


理解した白蘭がさっと店を出るも、それに気づいた衛兵に囲まれる。


< 227 / 255 >

この作品をシェア

pagetop