天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
「本当に、この娘が龍の医者なのか?」
違うと白蘭が言う前に衛兵が答えた。
「そうです!どこからともなく現れた双子によるとこの者が龍の医者だと…家には確かに薬があり街の住人もこの者が龍の薬を売っているのを見たという証言が多数ありました」
「違います!私はただの薬売りです」
「では、龍の薬はどこで手に入れたのだ?」
「それは以前…先生が作って残したものです。私はそれを売って生活していただけです」
「ではその先生はどこに?」
…天界。なんて正直にいっても信じてもらえるはずがない。でも他の地名も知らないし…。
すぐに答えない白蘭に宦官は厳しい目を向けた。
「まあいい。貴妃様は重体だ。とにかく治すように」
白蘭が何か言う前に、また無理やり歩かされ一つの後宮に連れていかれた。
そして手枷を外されると部屋に入れられすぐに扉を閉められる。
「ちょっと!出してよ!」