天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


力強く抱きしめながら紅蓮は涙を流し喜びを嚙みしめた。


「なんで泣くのよ」

「…嬉しいからだ」

「ずっと二人でいましょう。愛しているわ紅蓮」


それから二人で今後の話をした。

未来の話をするのは楽しかった。


「月影が帰ってきたら許婚は破棄するわ。きっとわかってくれる」

「私も形式的な正室を廃妃し今度こそ白蘭を迎える」

「そんなことして大丈夫なの?」

「色々、策を巡らせて無理やり正室についた女だ。それにあの悪知恵ならばすぐに嫁ぎ先が見つかるだろう…薬はあるから魔気病の心配はないが、白蘭の真の姿はどうすれば取り戻せるか」


真剣に悩む紅蓮に白蘭は言った。


「ゆっくり考えればいいわ。それよりもあなたよ!こんなに傷だらけで!」

「心配してくれるのか?可愛い奴だな」


すぐに笑いながらくっついてくる。


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