天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


宮に戻り侍女を全員下がらせると気鋭に謀反の話をした。


「天帝は氷輪を牢に閉じ込めておくことにした」

「そうですか」


…これで邪魔者はもういない


「いよいよですね」

「ああ。今の天帝は無能だ。いつどんな死に方をしても誰も文句は言わないだろう…問題はどうやって殺すかだ」


夜中に私が自ら手を下してもいいし、白豹族を率いて堂々と乗り込んでもいい。


「…やはり堂々と私が手を下そう。白豹族も呼んで公の場で謀反を起こすのがいい」

「これで白豹族は汚名をそそげるのですね!」

「ああ。そうだ。これからは霊山に住まず一族皆で天宮に戻るといい」


気鋭は喜びに涙を浮かべた。

そして月影は気鋭にさっそく白豹族を呼びに行くように指示をした。

決行は三日後の新月の日。朝議にて行う。


< 244 / 255 >

この作品をシェア

pagetop