天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
二人で食事を終えると白蘭が洗い物をすると言い張り、あの窓際に座らされる。
仕方がない。白蘭から私は視線を月へと移した。
今日も綺麗な月だった。
白蘭が記憶をなくす前もこのようなことがあった。あの時は天空石にずいぶん悩まされていた。
いまもまだ天空石は手元にある。石を見れば悩まされる。そのため普段見ないようにしまっていた。
だが、やっと決心がついた。このような石になんの意味もない。
私が想うのは白蘭一人だ。
石に左右されたくない。
石を捨てようと手を伸ばし出すと、なんと天空石が光っていた。