天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


赤い羽を取り、あとは白蘭に返す。


天界に白蘭もつれていきたいが今は人間の身だ。騒ぎになると面倒だ。


不思議そうに見つめる白蘭に私は優しく言い聞かせた。


「白蘭。私は少し出かけなければならない。遅くても三日以内には帰ってくるから家からでないように。よいか?」


家には十分な食料もある、ここには盗賊もでないし、あとは法術で家の周辺に結界を張ろう。


そうすれば他の者に見つかることはない。


人間界と天界では時間が経つ速度が違う。


いそいで戻れば二日、遅くても三日には戻る。


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