天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
「わかった。心配しなくても大丈夫よ」
白蘭は笑った。
その笑顔を見てわたしは結界を貼ると天界へ急いで向かった。
久しぶりの天界だ。
兎月のことは心配ではあったが、今は事情を説明している暇はない。
記憶水晶の原石が置かれている間に向かう。
初めて来たが私の宮よりも豪華な門だな。
入ろうとすると、すぐに衛兵が止めにきた。
「ここは皇族以外立ち入り禁止です」
「私も皇族だが?」
いつもだったら黙って引き下がるが今日はそうはいかない。
衛兵は顔を見合わせるばかりだ。