天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
私はそんな彼らを無視し中に入ろうとするも、まだ入れるつもりはないらしく行く手を阻む。
うっとおしい。
そう思った月影は水系術を使い衛兵を吹き飛ばすと中に強引に入った。
中に入り進むと一つの扉があった。鍵穴もないのにしっかりと閉まっているようだった。
開けようと手をつく前に扉が自ら開いた。
「皇族以外は立ち入り禁止か…なるほどな」
おそらく皇族以外には開かない仕組みだろう。
皆が認めなくても扉が私を皇族と認めるとは…皮肉なものだ。
あたり一面に記憶水晶がある。各地の記憶水晶はここから作られているのか。
部屋の真ん中に一段あがった台座がありそこに原石はあった。
原石は曲線を描いたような水晶でそのくぼみには水が溜まっていた。