天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
「月影、どうかしたの?」
「来客のようだ」
「兄上!!こちらですか!!」
よりによって氷輪をよこすとは…。
外に出ると氷輪が笑顔で近づいてきて礼を取った。
「兄上!お久しぶりです!」
「兄上?」
「ああ、白蘭、紹介する。天界の皇太子で義兄弟の氷輪だ」
「弟さんなの?よろしく」
「ああ!よろしくな!兄上こちらの方は…」
「私の婚約者の白蘭だ。今は訳あって人間なのだ」
「やっと見つかったんですね!」
「あぁ。だが母上達には、まだ言わないでくれ」
「わかりました!兄上!白蘭、兄上を頼むぞ!」
「楽しそうな、弟さんね」
まぶしく笑う氷輪と白蘭はすぐに打ち解けたようだった。
「氷輪。ところで何用だ?」
「あ、兄上!父上と母上がお呼びです!」