天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


「延輝…ここをでましょう」


延輝の枷を外し洞窟を出ると光に顔をしかめた。


「まぶしい蓬莱」

「外を見に行きましょう。もうここには戻らなくて良いのです」


延輝は不思議そうに頷いた。


天界の一角に宮を建て、そこに延輝と共に住むことにした。


「今日からここに住むのよ。延輝」

「わかった」

「まずは食事にしましょう」


侍女に食事を用意させると延輝が目を輝かせた。


「蓬莱。初めて見るものばかりだ。食べていいのか?」

「そうよ。好きなだけ食べていいの」


言うと嬉しそうに食事をする延輝。



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