天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
嫌な予感
嫌な予感はすぐに的中した。
一人の神官が急いで宮に入ってきて報告した。
「天女様!!大変です!魔帝が天界に出撃命令を出したそうです!」
あの魔帝が!?
すぐに天宮へ急ぎ天帝に話を聞きに行った。
「天帝っ。魔界との戦は本当ですか!?」
「天女様!…ええ。そのようです」
なぜなの?なぜ魔帝が突然出兵をしたのかわからない。
魔界を飢饉から救ったのは間違いだったというの?
「天女様!お気を確かに!」
「蓬莱!」
足元がふらつくの蓬莱を延輝が、しっかりと支えた。
「蓬莱、心配するな。私が戦を鎮めよう」
「延輝!」
「大丈夫だ。蓬莱に命の大切さは十分に教えてもらった。無辜の者は殺さない」
延輝の言葉を聞いて蓬莱は頷いた。